「今質問しても大丈夫かな…?」「こんな初歩的なこと聞いて怒られないかな」と悩んでいる内に、全然仕事が進まずに1日が終わってしまった。
HSPの方は、このような経験が多いのではないでしょうか?私もその一人です。
そんな時、偶然出会った「人に頼む技術」という本のおかげで、質問できない人生が少し好転しました。
この記事では、HSPの方が知っておくべき「質問」=「頼み事」に関する心理を解説します。
【前提】どんな人間でも頼み事は億劫に感じるもの
コーネル大学のバネッサ・ボーンズ教授の実験によると、人は「助けを求める」という考えを頭に抱くだけでひどく不快になります。
その結果、社会的痛みを引き起こし、脳内では現実の痛みと同じくらいの刺激を受けてしまいます。
HSPの方は周囲の情報をたくさんキャッチしてしまうため、一般的に感じる社会的痛みよりも、強く刺激を受けてしまうと考えられます。
頼み事をしづらいのは、HSPだけの特徴ではないことを知っておきましょう。
人間は頼み事の成功確率を低く見積もってしまう
人間は、頼み事を聞いてもらえる可能性を過小評価する傾向があります。
上述したバネッサ・ボーン教授は、以下のような実験を行いました。
大学生の被験者に、構内で5人の学生にアンケートを回答してもらうよう指示。その際、何人の人に声をかければ達成できるか、という予想を質問をしました。
その結果、実際に声をかけた人数に対して、約2倍の人数を想定していたのです。
つまり、頼み事の成功確率を2倍も低く見積もってしまったということになります。
この実験から言えることは、思ったよりも頼み事は聞いてもらえるということです。
理由は次の章で詳しく解説します。
頼み事に対して「ノー」と答えるのは苦痛である
実は、頼み事を「ノー」と断る行動は、心理的に大きな苦痛を伴います。
「乗り気じゃないけど、頼み事を引き受けてしまった」という経験はありませんか?
むしろ、頼りにされて嬉しくなったり、自分の実力が認められているような感覚を覚えて、積極的に引き受けることの方が多いと感じます。
よって、人は頼み事の成功確立を低く見積もってしまうのです。
人間は助けた相手のことを好きになる
研究によると、人は助けた相手の人をこれまで以上に好きになる傾向があることが分かっています。
なぜなら、認知的不協和を解消しようとするからです。認知的不協和とは、矛盾や一貫性が崩れる瞬間から訪れる不快感やストレスのことを指します。
例えば、嫌いな人を助けたくないですよね?つまり、「助けた人のことが嫌いである」という状態は、認知的不協和を引き起こします。
その結果、「手助けしたからには相手のことを好きでいたい」と思うようになるのです。
あなたの頼み事を聞いてくれた人は、あなたのことを嫌いになりたくない、という一貫性を貫こうとします。
積極的に質問することで、仕事だけでなく、人間関係も改善する可能性があるということを覚えておきましょう。
【結論】頼み事や質問は思ったより聞いてもらえる!
まとめです。仕事で頼みごとや質問がなかなかできなくて困っている人は、以下のつをふせんでPCに貼っておいてください。
- 人はHSPに限らず、質問することが億劫に感じる生き物である
- 質問の成功確立は思ったよりも高い
- 質問に答えてくれた人はあなたのことを好きになろうとする