「HSP 適職」
「HSP 仕事」
といったキーワードでHSPに合った職業を探すと、「エンジニアやプログラマーが向いている」
と書かれていることが多いですよね。
しかし、実際にWebエンジニアをやっていた私の感想は「適職ではない」です。
この記事では、私自信の経験もふまえて、HSPとエンジニアという職業について個人的な考えを述べます。
HSPの仕事選びに役に立てば幸いです。
HSPの適職としてエンジニアがおすすめされる理由
多くのサイトでは、以下のような理由でエンジニアが適職とされています。
- コーディング(コードを書く作業)は細かい作業だからHSPに向いている
- ひとりで作業する時間が長いから深く追求できる
- フリーランスで稼げる可能性が高い
これらはすべて事実なのですが、デメリットについても同時に考えなければなりません。
HSPをプログラミングスクールに誘導して、紹介料をもらうための記事も散見されます。
HSPが苦手なことをおさらい
まず、HSPが苦手なことをおさらいしておきましょう 。
感受性が普通よりも敏感であるHSPは、他人の雑さがきになったり、人から嫌われることをひどく拒みます。
その結果、以下のような職場や行動はHSPの心を疲弊させてしまいます。
- 分からないことをすぐに質問する
- 他人と比較される
- やりたくない事業にかかわる
- ルールや規範が厳密に決まっていない
- スピード感が求められる
- マルチタスクを要求される
個人差はありますが、ざっとこんなところだと思います。
エンジニアはコミュニケーションコストがめちゃくちゃ高い
本題のエンジニアという職業ですが、先程述べたすべての苦手項目にしっかり当てはまるんです。
まず、みなさんが思っている以上にコミュニケーション量が多いです。
- コードを書く上で分からないこと
- システムの異常や改善案の報告
- 他職能への連絡
これらのやりとりが日常的に続きます。ミーティングが多い会社もあるので、本当の意味でひとりで作業する時間なんて限られています。
特に新人の頃は、社内ツールの使い方やコーディングで疑問点はたくさん出てきます。
また、他の人がまだ気づいてない異常に気がついて焦ったりすることもしばしば。
そんなとき、HSPが気軽にコミュニケーションが出来るかどうかは疑問です。
心理的安全性の高い健全な職場でないと、活躍することは難しいと思います。
プログラミングは正解がたくさんあるから悩む→疲弊
プログラミング言語にもよりますが、ある機能を実装しようとしたとき、やり方(コードの書き方)は無数に存在します。
さらにその概念や考え方は、プログラマーひとりひとりで違います。
ある人は「○○」、別の人は「△△」と言ってくるので一体何が正解なのか、しっかり考える必要があるのですが、そこでも他社からの批判を恐れて妥協点を探そうとして疲れます。
総合的にHSPが苦手な業務が多い
他にも
- 納期に厳しい業界のためスピード感が求められる
- 技術力を他の社員と常に比較され、評価されてしまう
- 様々なタスクが割り込みで入ってくる
などの特徴があり、とてもじゃないですがエンジニアがHSPにとっての適職だとは思いませんでした。
ただ、冒頭で述べたようなHSPにとって大きなメリットがあることも確かです。
HSPにとってエンジニアは適職ではないと思う
ものづくりが大好きで、積極的にコミュニケーションがとれる人が活躍する必須条件です。
これに尽きます。
僕の会社でも、そういう人だけが活躍しています。
繊細で他人の表情を伺っている内にあっという間に差が開いてしまいます。
僕はものづくりが大好きなのですが、コミュニケーションが本当に苦手なので絶賛苦戦中です。。
多くのサイトで紹介されているような、メリットだけを見てエンジニアに転職するとデメリットで疲弊する可能性が高いので気をつけましょう!